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1級土木2次検定(経験記述:安全管理)

気がつけばもう6月25日、いよいよ技術士二次試験の筆記や土木施工の一次検定が行われる7月ですね。

以前、1級土木2次検定の「施工計画」についてポイントを述べましたが今回は「安全管理」の施工経験記述ポイントを述べたいと思います。

 

「安全管理」は他の管理に比べて「書きやすい」と思っている方が多いいように思えます。建設工事は「安全第一」ですので、最も施工管理において重要な管理であり、必然的に業務の中で多くのことを経験するからかもしれません。

 

しかしながら、「土木施工管理技術検定」は国家資格試験のため、何でもかんでも経験した安全施策を並べれば合格できるというものではりません。よく陥る罠も含めたポイントを以下に記述します。

 

ポイント①「技術的課題の対象者を明確にすること」

不合格となる経験記述で最も多いのが、これです。「検討した項目」「対応処置」「評価」はしっかり書いているのですが、その前段の技術的課題が不明確なパターンです。もっと具体的に説明します。例えば「接触事故を防止することが課題だ」と記述があるとします。しかしながらこの記述のどこにも対象となる「誰に対する事故防止なのか?」が抜けているとどうなるでしょうか?その後どんな立派な対応処置を書いても不合格となる可能性が高くなります。通常、土木施工の「安全管理」は、「第三者(住民、通行者など一般人)」、「作業員」もしくは「その両者」のいずれかに対する管理となります。ですからこれら3つの対象のうち、「誰に対する事故防止なのか?」を明確にしておかなければなりません。同じ「接触事故防止」でも「第三者(例えば通行人)」に対する対策とヤード内で作業中の「作業員」に対する対策は一部被るところもありますが、全部が全部一緒ではありません。つまり対象がしっかりしていないと意味が通じず、説得性の欠ける文章となります。悪い具体例を示しておくので参考にしてください。

【悪い具体例】

(課題)重機との接触事故防止(←「誰に対する?」が不明確)

(検討した項目)防止するために①工事告知方法の徹底②建設機械の変更、を検討した

(対応処置)

①現場100m手前から注意喚起強化を目的に工事予告版を新たに増設した

②小旋回式バックホウに変更した

⇒①は第三者に対するものですが、②はヤードに近接する第三者だけでなく作業員被災に対する防止でもあることから、課題で「対象者は誰なのか?」を明記しておかなければ、「一体誰に対する接触事故防止対策なのか?」というように意味合いが通じなくなり、結果として不合格の可能性が高くなる

⇒この場合①は「作業員と重機の接触事故防止対策」と無関係なので、課題において「第三者」もしくは「両者」という対象者を明記しておかなければ、正確な文章として成立しない

 

ポイント②「交通誘導員のみ」の対策は極力控えること

近年、見られなくなりましたが、数年前まで「安全管理」の問題文に注意書きで「ただし、交通誘導員の配置のみの記述は除く」と書かれていました。この注意書きがない場合でも「交通誘導員のみ」の対応は控えるべきです。なぜならそれで解決するなら「安全管理」は全てそれですんでしまうし、交通誘導員の(増員)配置は責任を担う土木施工管理技士でなく、たんなる補助作業員でも思いつくことだからです。簡単にいえば、この試験の目的である「土木施工管理技士資格を与えるにふさわしいかどうか?」という観点に立ったとき、「ふさわしくない」と判断されかねないからです。「交通誘導員」を書くことがいけないとは思いません。「交通誘導員」の対応と一緒に実施した安全対策を併記すれば良いのです。

 

ポイント③数値を極力入れること

「品質」や「出来形」、「工程」などと比べ、結果・評価に数値が入りにくいため、数値を入れない方がいますが、ここで差がつきます。たとえばバックホウの容量を小型化したのであればその容量を、工事標示板を設置したのであればその寸法を、誘導員を増員したのであればその人数を、というように数値はいくらでも入れることができます。数値を入れるとその文章の「信憑性」「説得性」が増します。ここが合否の分かれ道です。

 

上記ポイントは2級でも使えるポイントです。是非「安全は簡単だ」なんて軽視せず、これらを考慮した文章作成を心がけてみてください。

 

PS:「安全」は決して簡単ではないです。ほんとうに簡単だったら「安全」が出た年は、出なかった年に比べ、合格率が大幅に増えるはずですが、今までそんな傾向は顕著には見られていません。