先日、八王子市で「自動運連バス」が走行中に街路樹に激突し乗客2名が負傷しました。不幸中の幸いで、軽傷だったようですが、もしこれが街路樹ではなく人の列に突っ込んでいたら大惨事になるところでした。
たしか6月にも大阪の万博会場で会場と駐車場かどこかを結ぶ「自動運転バス」がブレーキ故障で事故を起した記憶がありますが、ここまで多発するとただ事ではないと思います。
「自動運転バス」は深刻化している乗客不足と運転手不足を解消し、地域の利便性に資するべく重要施策として、デジタル庁、経済産業省、国土交通省など様々な国の機関が地方自治体と連携して施策を進めています。前にこのブログで紹介した茨城県の境町のバスも自動運転バスです。現在、段階的導入を踏んできており、レベル4(運転主体をシステムに任せる段階;特定条件下での全自動運転)まできており、まさにあと数年後には「完全自動運転(レベル5)」まで到達する予定で計画されています。しかしながら今回のこの多発した事故を考えると「本当にレベル4なのか?」と思ってしまいます。
私も会社員時代に研究所に勤務したことがあり、新技術の開発に携りました。前例のない新技術を開発する際には「「生みの苦しみ」を伴うものだ!」とよく当時の上司から叱咤激励を受けて頑張ってましたが、この「自動運連バス」も多くの課題があり、それを乗り越えなければいけない段階であると私は思っています。
私が考える課題の1つに「新たな道路のあり方」があると思っています。これまで自動車メーカーが努力をして、システム的な開発を実施し、今日の成果に達していると思われますが、道路側から見て「自動運転バス」が安全に走行できるような「道路づくり」はしてきたのでしょうか?たとえばカーブが多い道路には道路ミラーがあり、人間はそのミラーを見て対向車の有無などを把握できますが、「自動運連バス」にはミラーを見て判断するようにできていないのではないでしょうか?中央分離帯や白線(ボーンライン)などから道路線形を判断していると何かの記事で見たような記憶があります。詳しくは存じておりませんが、これからの「道路のあり方」も十分に検討していかなくてはいけない気がします。そのためにはより一層の官民連携が大事になると私は思っています。
まあ、乗り物の事故率を見ても自動車は当然、鉄道や飛行機に比べて多いので、無事故とすることはかなり難しいとは思いますが、、、、。近い将来、安心して乗れる「自動運転バス」が日本中で大活躍することを祈念しております。