デジタル田園都市国家構想(今年の技術士必須問題で出ないかもしれませんが、、)

「デジタル田園都市国家構想」という言葉をご存じでしょうか?

 

これはデジタル庁が掲げている構想で、「心ゆたかな暮らし」(Well-Being)と「持続可能な環境・社会・経済(Sustainability)」を実現していく構想を意味します。簡単にいえば、DX(デジタルトランスフォーメーション)を通じて、地域の豊かさをそのままに、都市と同じ又は多くの人々にとって利便性と魅力を備えた新たな「地域づくり」をしていく構想です。

 

建設の世界で言えば、生産性・国際競争力の強化や都市と地方の格差、災害の激甚化など「まちづくり」を巡る課題はますます複雑化・深刻化してきているので、これらに対応すべく「デジタル技術を活用した新たなまちづくり」が重要とされてきています。つまり従来の「まちづくり」の仕組みそのものを変革し、「まちづくりDX」を推進していく必要性が出てきているということです。

 

では「まちづくりDX」を推進していくにあたり、建設関係での課題は何でしょうか?やはり「3次元化(空間情報活用」や「データのオープン化」などが課題となると思います。これまで2次元管理が主流であったため、3次元化に伴うコスト問題は深厚な問題となり得ると思います。また各ライフライン企業が各々管理してきたデータを具体的にどのようにオープン化し、相互に活用できるようにするか?を考えたときに、そのルール化に伴い細かい課題が多く抽出されると思います。その他にも「スマートシティ」や「グリーンインフラ」との関連などが挙げられます。

 

昨年度の技術士二次試験の必須問題は、「国土形成」と「災害DX」だったので、今年はDXは出ないかもしれませんが、技術士二次試験を受験される方は、「まちづくりDX」についての課題とそれに対する建設部門技術士としての対応策などを十分に検討しておいてください。

 

ちなみに今年の技術士試験必須問題は、なんとなくですが、令和6年度からの主な出来事(能登半島地震→少子化や残業規制に伴う人手不足→大企業が賃上げによる人材確保を推進する一方で、中小や地方自治体ではますます人材確保が困難→人手不足により災害復旧進まず→災害が進まないうちに二次災害(能登大雨、大雪)→そうこうしているうちに八潮市陥没事故)を踏まえると「オートメーション化(省力化)」や「複合災害」、さらには「メンテナンス」といったキーワードを中心に、「人手不足」と絡めた問題が出される気がします。参考にしてみてください。